患者の気持ちを理解出来ない医療
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2007年11月17日(土)のNRT通信
「コンシェルジュ」増加 ゆがむ医療 ’08米大統領選/4
記事:毎日新聞社 提供:毎日新聞社 【2007年11月16日】
ゆがむ医療:’08米大統領選/4 「コンシェルジュ」増加
◇24時間対応、追加費最高年15000ドル
14日夕、米東部メリーランド州ボルティモアにあるスティーブン・グラッサー医師のクリニックで、携帯電話が鳴った。
薬に関する女性患者からの問い合わせだ。
通常の診療時間後だが、グラッサー氏は丁寧に服用量を説明し、電話を切った。
「患者にはいつでも連絡して、と伝えています」
25年以上家庭医として地元住民の健康に気を配ってきたグラッサー氏だが、04年に「コンシェルジュ医療」と呼ばれる業務形態に転じた。
ホテルで宿泊客のあらゆる求めに応えて接客するコンシェルジュのように、かゆいところに手が届く医療サービスを提供する。
24時間対応。当日か翌日の診察。人間ドックの結果に基づく予防指導--。
いずれも通常の医療保険ではカバーされず、1人当たり年1500ドルの費用が別途必要。
診療まで何日間も待たされ、診察時間は10分未満といった一般病院への不満から生まれた医療形態だ。
患者のアーノルド・フランクさん(63)は「いつでも医師に相談できる安心感がいい」と話す。
グラッサー氏は診療時間を確保するため、4000人以上受け入れていた患者を600人に絞り込んだ。
基本的に保険料の他に追加費用を負担できる人たちで、同氏の収入は「以前の倍」に。「医療の質を高めた満足感もある」と話す。
米国では今、こうした医療形態が増えている。05年会計検査院調査によると、コンシェルジュ医療の追加費用は最高年1万5000ドル。業界の推定では250-500人の医師が10万-15万人程度の患者を抱えている。
コンシェルジュ医療への転換を支援するMDVIP社(フロリダ州)は傘下に200人以上の医師を擁する。
グラッサー氏も同社と契約している。
最高経営責任者のエドワード・ゴールドマン医師は「予防重視の診療体制づくりは(国内総生産の16%近くを占める)医療費の削減にも役立つ」と主張。
「これこそ医療が向かうべき方向だ」と胸を張る。
一方で、コンシェルジュ医療には「貧困患者の放棄につながる」「富裕層との医療格差を広げる」との批判もある。
米家庭医学会のジム・キング会長は「家庭医不足の深刻化が予想されるだけに、患者数の制限は問題だ」と指摘。
ペンシルベニア大のアーサー・カプラン教授(生命倫理)は「本来医師が提供すべきサービスに追加費用が必要とされること自体、医療制度の破綻(はたん)を示している」と手厳しい。
患者さんの求めている医療を提供しようとすると保健医療ではまかなうことができません。
保健医療の利点は、国民皆保険で受診できることです。
しかし、現状の保険診療は、手術・化学療法・放射線療法などの患者側のリスクが多い他、真摯に相談に乗ってもらえないなど医療不信が絶えません。
従って、理想の医療制度を追求すると、患者の希望する医療内容に保険を適応することと結論付けられます。
しかし、これを実現するためには、各科に分かれ過ぎたため「原因不明」などと患者を切り捨てるような医師の姿勢では対応できません。
どんな病気にも必ず原因があるものです。
その原因を解明するためには、一人の医師が一人の患者を人間として診る能力が無くてはなりません。
そこで提案したいのが、新薬やインターフェロンやATKリンパ療法などにこだわる「混合診療」ではなく、東洋医学的なアプローチも取り入れる「統合医療」を実現することです。
ただし、統合医療を実現するためには、現状の医学教育では不可能です。
アメリカの医科大学で行われているように、西洋医学の授業に加えて代替医療の講義も受けられるように制度を見直す必要があります。
つまり、医学教育の根本的な改革が重要なのです。
医療の存在は、すべての医師が医の倫理に基づき、患者を元気にするために奉仕することです。
手術は成功したけど再発したとか、抗がん剤を使用しなければ見てやらない!となど、患者の神経を逆なでするような医療従事者のいる病院からは、患者が遠ざかり衰退することは当然のことなのです。
患者の気持ちがわからないような医者からは、患者の方から去ってゆくのです。
(体調の悪い患者を何分も待たせるような煩雑な対応をする一部の医療従事者では、患者は離れて行くのは当たり前です。「患者など待たせておけば良い」と平気で考えるなど、誠実さが無い医療従事者は淘汰されていかなければなりません。)
つまり、病院崩壊を防ぐためには、患者の心理を理解することが重要なのです。
患者の心理を理解できない医療従事者は激変する医療環境の中で自然淘汰されることは免れない事です。
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